東海道線始発列車で行く「春の青春18きっぷ 普通列車紀行」〜前編〜
はじめに
こんにちは ! Mokutanです ! 今回はJR線の普通列車を乗り継いで旅行する方々向けに私なり考えたモデルコースを紹介したいと思います。本記事では「安く遠く移動する」をテーマにして乗り継ぎを重視した方法をお見せします。メインは「東海道本線の始発列車で西に向かう」こととなりますので、青春18きっぷ等で旅行される場合にぜひ参考にしていただければと思います。(2018年4月撮影)
伊豆急の車両が走るJR線 (伊東線)
伊東(5:00発) → 熱海(5:23着) 普通 熱海行き(伊豆急8000系)
4月なので真っ暗な時間帯のJR伊東線 伊東駅(静岡県)から旅は始まります。始発電車が早いことは利用者としては非常に助かります。
伊東駅の周りは明かりがほとんど無いのですが、駅名だけははっきりと照らされていて見やすいです。

伊東線はJRの路線でありますが、伊豆の方からやってくる伊豆急行線の車両が熱海駅まで乗り入れます。
この車両は元東急電鉄の車両で今は6両(3+3)編成で走っています。さぁ出発です。

始発電車で東海道の旅路を西へ (東海道本線 静岡地区)
熱海(5:32発) → 浜松(8:14着) 普通 浜松行き(JR東海211系)
熱海から先は静岡県を一気に横断するので、次に降りるまで3時間弱もかかります。
東京方面からの始発電車が来ていない時間帯なので、安心して座ることができます。
時間があまりにも長いため、途中で降りて気分転換するのもオススメです。この時点では行程に余裕があるので体力を温存しておきましょう(静岡駅あたりでちょうど半分です)。

静岡地区には快速列車こそありませんが、駅間距離が長く速度は安定して出す区間となっています。
車窓から見える景色だけでなく、特に朝の時間帯には見慣れない列車ともすれ違うので目が離せません。
313系 373系 ホームライナー サンライズ瀬戸・出雲
特急列車がやってきた?
浜松(8:32発) → 豊橋(9:08着) 普通 豊橋行き(JR東海373系)
浜松から愛知県の東端「豊橋」までは30分程で着いてしまいますが、混雑する区間として知られています。
熱海からの始発列車に乗って浜松で乗り換える場合、ちょっと変わった車両に乗ることができます。
373系(下の写真)は、普段は特急列車やホームライナー(座席指定)で使われている車両で、静岡地区ではあまりお目にかかれないクロスシートで快適に移動できます。
普通列車として乗る場合に限り追加料金不要なので、この時間帯に利用する機会があればとてもお得な列車となっています。

普通列車用の幕 リクライニングシートで快適 珍しい「普通列車」の表記
特急用の車両で移動できるのはあまりにも快適で、豊橋駅にあっという間に着いてしまいました。
普段は211系や311系、313系(下写真左側)で運行されるのでいかにも通勤電車っていう雰囲気を感じてしまいます(実際混みやすい)が、特定の時間帯を狙えばタダで豪華な車両に乗れるのでオススメです。

静岡県を抜ければ名古屋は目前 (東海道本線 名古屋地区)
豊橋(9:21発) → 名古屋(10:13着) 新快速 大垣行き(JR東海313系)
名古屋地区では大部分の区間で名鉄線と競合するため、快速列車が頻繁に行き交いスピード感を味わうことができます。
終点の大垣までそのまま行ってしまうことも可能でしたが、途中の名古屋駅で降りることにしました。
熱海からの所要時間は5時間はかからないと言ったところでしょうか。時間調整を兼ねて私は名古屋で一息つくことにしました。

名古屋のきしめんを食べる!そして岐阜県へ
名古屋駅にはホーム上の各地に「名代きしめん 住よし」をよく見かけます。
次の電車までの15分で手早くお昼ご飯を済ませました。この日はえび天と卵が入ったきしめん(500円)をいただきました〜。

名古屋(10:30発) → 大垣(11:02着) 快速 大垣行き(JR東海313系)
後続の快速列車に乗り換えて岐阜県の大垣を目指します。
日中の時間帯は名古屋駅を境に車内が空くので、ほとんどの場合座ることができます。

“大垣ダッシュ”の聖地と関ヶ原越え
大垣(11:12発) → 米原(11:47着) 普通 米原行き(JR東海313系)
大垣から先は各駅にポツポツ停まっていきますが、関ヶ原が近い(駅も存在する)ことからそびえ立つ山々の景色を楽しむことができます。
途中駅の利用者よりは乗り通して関西方面へ乗り継ぐという使い方が目立つような区間であり、「浜松〜豊橋間」同様に混雑するので座るのが難しい場合もあります。30分少々で着くのがせめてもの救いです。

【コラム】大垣ダッシュとは
東京〜大垣間を結ぶ夜行快速列車「ムーンライトながら」が繁忙期に運行される際に、朝に大垣駅での乗り換えにおいて座席の確保のために繰り広げられる一連の行事を一般に「大垣ダッシュ」と呼ばれています。
乗り換え先の列車が4両しか繋いでいないため、10両編成の列車から乗り換えるにはどうしても着席が難しいという理由から発生した一種の風物詩的な存在となっていました(当時)。
昨年頃からは大垣駅での接続列車(5:53発 米原行き)が8両編成となり、ダッシュする必要は無くなって比較的安全になりました。
JR西日本ご自慢の新快速を堪能 (琵琶湖線・京都線・神戸線)
米原(11:50発) → 姫路(14:17着) 新快速 姫路行き(JR西日本223系)
スピード面で見れば間違いなくハイライトとなる区間であると言えます。
特急列車と同水準の最高130km/hで走れる性能を持ち普通列車としてはトップクラスであり、米原(滋賀県)から京都・大阪を貫いて兵庫県の「姫路」まで約200kmを2時間30分前後で走破してしまいます。
途中の複々線(線路が上下2本ずつ)区間では、隣を走る普通・快速列車を横目にごぼう抜きしていく様子が特に魅力的であり、いつ乗っても新鮮な気持ちになれます。

ここから先の様子は・・・
もし気に入っていただけましたら、後編もぜひご覧ください。